私は飲食企業の出身です。
そのため、今でも飲食業界の状況を通して世の中を見る癖があります。
常に飲食業界の情報をチェックしているのですが、その中に興味深いトピックがありました。
ラーメン店とカフェは、飲食業で独立開業を目指す人々にとって、最も人気のある選択肢です。
かく言う私も、ラーメン店を2店舗経営していたことがあります。
おそらく、皆さん自身や、その周りにも
「ラーメン店やカフェを開きたい」
と考えている方がいるでしょう。
ところが、飲食店造作の売買仲介をしている「飲食店ドットコム」のまとめたデータによると、
「ラーメン店、カフェ、弁当・惣菜店、そば・うどん店といった業態では、60%以上が開店後3年以内に閉店」
しているそうです。
さらに、
「30%以上の店舗は、1年以内に閉店」
しているという、想像よりも厳しいデータでした。
1~3年では投下した資金を回収することは難しいので、
「お店をオープンした人の60%以上は失敗している」
と言っても間違いではないでしょう。
実際、街中で新しく開店したラーメン店やカフェ、弁当店が、あっという間に閉店しているのを見かけることが多いですね。
その一方で、
「3年以上営業を続けることができる割合が最も高かった業態」
は、
- 和食店
- 寿司店
- フランス料理店
の3業態。
その中でも、和食店と寿司店は、11年を超えて営業をしている店舗の割合が
- 和食店 30.0%
- 寿司店 34.4%
と非常に高い、という結果が出ています。
なぜ、この3業態の継続率(成功率)が高いのかというと、以下の理由によるものだと予想できます。
- 専門的な技術が必要。
- 参入障壁が高い。
- 他の業態と比較すると開店件数が少なく競合が少ない。
確かに、和食、寿司、フランス料理と聞くと、難しく、素人が簡単に参入できない印象がありますね。
また、
「すぐに閉店してしまった」
というお店を見た記憶もあまりありません。
飲食店での起業を考えている方は、ラーメン店やカフェよりも時間はかかりますが、修行期間をもって、和食店や寿司店での起業を検討した方がいいですね。
修行と言っても、昔のように
「頑固職人の元で理不尽な修行をする」
といったことをする必要はありません。
今は、きちんと丁寧に教えてくれる専門の学校がありますので、そのようなところで学んだあと、チェーン系のお店で何年か実務経験を積めばいいと思います。
競争の激しいレッドオーシャン市場より、競争が少ないブルーオーシャン市場で戦う方が圧倒的に楽です。
これは、飲食以外のビジネスでも同じです。
「今取り組んでいるビジネスは、ブルーオーシャン市場だろうか?」
「新しく取り組めるブルーオーシャン市場のビジネスは何だろうか?」
このように考えるといいですね。
ちなみに、私が現在参入を検討しているビジネスは、明確なブルーオーシャン市場です。
現在、調査の段階ですが、このままオープンまで持っていけるように努力しています。