「フロントエンド商品」
「バックエンド商品」
という言葉があります。
以前は知っている人が少なかったのですが、最近ではかなり広がり、多くの方がご存知の言葉だと思います。
フロントエンド商品は、
「集客商品」や「お試し商品」
と呼ばれるものです。
バックエンド商品は、
「利益商品」や「本命商品」
と呼ばれるものです。
この言葉(概念)が広がってきたのは大いに喜ばしいことなのですが、同時に変な言葉を聞く機会が増えました。
それは、「ミドルエンド商品」という言葉です。
この言葉は昨年あたりから、かなりの頻度で耳にします。
「ミドルエンドって何?」
と思っていたのですが、聞いているうちにわかってきました。
フロントエンド商品を販売して、すぐにバックエンド商品につなげることができれば、それが1番簡単です。
ですが、フロントエンド商品とバックエンド商品の価格差が大きい場合は、その中間にもう1商品挟むことがあります。
その間にある商品のことを「ミドルエンド商品」と呼んでいるようです。
恐らく
「フロントエンドとバックエンドの間だからミドルエンド」
ということで、誰かが使い始めて、それが広まったのでしょう。
しかし、これは一般的な用語の使い方とは異なります。
「フロントエンド」という用語は、もともとはソフトウェア開発の分野で使われていた言葉です。
フロントエンドはユーザーが直接触れる部分の技術を指します。
これに対して、「バックエンド」はサーバー、データベースなど、ユーザーからは見えない裏側の処理を指します。
ここから転じて、顧客が最初に接する入口やお試しの段階の商品を「フロントエンド」と呼ぶようになりました。
これに対して、顧客がフロントエンド商品を通じて興味を持った後に深い関係へと進んでいく段階で提供される商品やサービスを「バックエンド」と呼びます。
これは、顧客のニーズがより具体化しているため、高価格で高粗利の商品となります。
では、その中間の商品は何と呼ぶのでしょうか?
それは
「ミドルレンジ商品」
です。
「中間商品」
とも言います。
ミドルレンジ商品は、顧客が初期の商品やサービス(フロントエンド商品)を使用した後、より高価で高機能の商品やサービス(バックエンド商品)に移行する前の中間の価値や機能を提供するものです。
ということで、「ミドルエンド商品」という言葉を使っていた方は、今日から
「ミドルレンジ商品」
に変えることをおすすめします。
誤った用語の使用は、指摘された際に恥ずかしさや気まずさを感じる原因となり得ますので、今日から変えた方がいいですね。